ガスペンサー技術基準について

1. 具体的にどのような基準ですか?

<法第五条第二項>

事業開始の日の20日までに、下記の内容を都道府県知事に届け出をする。

  1. 製造する高圧ガスの種類
  2. 製造施設の位置
  3. 製造施設の構造
  4. 製造施設の設備
  5. 製造の方法

<具体的な技術基準(細かい基準)>

液石則第十三条に該当するものが全て満たされていなくてはいけません。
細かい内容は下表の通りです。

技術基準 内容
事業所の境界明示と警戒標
(6条1項1号)
敷地の境界を明確にする。『火気厳禁』『立入禁止』『届出年月日等』『緊急時の措置』『充てん心得』の警戒標を掲示する。
火気との距離
(6条1項7号)
製造設備(車輌停車位置含む)の外面から、火気を取り扱う施設(建物・駐車場)に対して、8mの距離が必要。但し、障壁を設ければ水平迂回距離で8mが認められる。障壁とは、t120mmの鉄筋コンクリート及びt150mmのコンクリートブロックで高さが2,000mm以上。鉄筋はφ9mm以上のもの。 L1+L2=8mのことを迂回距離という
貯槽の朱書き
(6条1項9号)
LPGであることを容易に識別できるような表示をする。
貯槽本体に『LPガス』のステッカーを貼る。
漏洩ガス滞留防止
(6条1項12号)
基本的に貯蔵設備は屋外に置くので、ガス漏れしても滞留はしないと考える。
ガス設備の気密な構造
(6条1項13号)
ガス設備は気密な構造とする。
ガス漏れしないことは当然の事です。
高圧ガス設備の耐圧性能
(6条1項17号)
高圧ガス設備(バルク貯槽、バルブ類)は常用の圧力の1.5倍以上の耐圧試験圧力に合格した物を設置すること。ガスペンサーの常用の圧力は1.77MPaです。耐圧試験は水等の液体を使って行う試験です。
高圧ガス設備の気密性能
(6条1項18号)
高圧ガス設備(バルク貯槽、バルブ類)は常用の圧力以上の気密試験圧力に合格した物を設置する。ガスペンサーの常用の圧力は1.77MPaです。気密試験は窒素等の気体を使って行う試験です。
高圧ガス設備の肉厚
(6条1項19号)
高圧ガス設備(バルク貯槽、バルブ等)は、肉厚強度計算がされている物を使用しなければいけません。肉厚強度計算が出来ない物(高圧ホース等)は、常用の圧力の4倍以上の圧力で加圧試験を行い、合格した物を使用しなくてはいけません。また材質も規制されています。
基本的には大臣認定品のバルブ類を使用します。
耐震設計
(6条1項20号)
貯蔵能力が3トン以上に適用されるため、ガスペンサーでは除外
圧力計及び安全装置の設置
(6条1項21号)
常用の圧力が変わってしまいそうな箇所には圧力計を設ける。
液封を起こす恐れのあるところには安全装置(安全弁)を設ける。
安全弁放出管の位置
(6条1項22号)
安全弁放出管の開口部は、地盤面から5m以上又は近隣の建物の高さ以上の位置にあること。
貯槽の液面計
(6条1項24号)
バルク貯槽にはフロート式液面計が取り付けられています。
電気設備の防爆性能
(6条1項27号)
高圧ガス設備にかかる電気設備(電磁弁等)は電気設備労検合格品(耐圧防爆、本質安全防爆構造)を使用すること。
ガス漏えい検知警報設備の設置
(6条1項29号)
製造施設には設備の規模に応じて、ガス漏えい検知警報器を設置しなくてはいけません。
警報部は関係者が常駐する場所に設置しなければいけません。
静電気の除去
(6条1項30号)
バルク貯槽で10Ω以下、配管で100Ω以下のアースが必要です。
防消火設備の設置
(6条1項31号)
設備の規模に応じて消火器(能力単位B-10以上)の設置が必要です。
消火器の設置場所は、設備から15m以内に設置します。ガスペンサーに散水設備(防消火設備)は不要です。
バルブ等に対する適切な措置
(6条1項34号)
バルブには開閉方向、開閉状態を明示する。
通常使用しないバルブで、保安上重要な影響を与えるバルブには施錠や封印、取り外しを行う。
配管には流体の種類、流れ方向を明示する。
容器置場基準
(6条1項35号)
ガスペンサーの貯蔵設備は、バルク貯槽ですので該当しません。
充てん時の火気との距離
(13条2項1号)
充てん作業時は、火気を取扱う場所多数の人が集合する場所引火性(危険物等)発火性(段ボール、紙くず)をたい積した場所から5m以内で行わない
移動式製造設備
(13条2項2号)
ガスペンサーは移動式製造設備(旧バルクローリ)ではありません。
ここには、車載容器に移動式製造設備から直接充てんしては駄目と記載されています。
LPガスへの着臭
(6条2項2号)
LPガスには、空気中に容積比で1/1000混入した場合ににおいが感知出来るものであること。
容器置場の基準
(6条2項7号)
ガスペンサーの貯蔵設備は、バルク貯槽ですので該当しません。
ディスペンサー距離
((8条1項2号)
ディスペンサーは本体の外面から、公道の道路境界線に対して5m以上の距離が必要。迂回距離は認められない。
あくまで、各都道府県の指導です。

2. 保安距離について

保安距離とは、製造設備から病院・学校・大型店舗・住居に対する距離のことをいいます。火気までの距離とは違います。
ガスペンサーは0(m3/日)の設備であるので、保安距離はありません。